事前の準備がモノを言う!「面接」を制して合格をめざそう!
面接は、学力だけでははかれない受験生の人間性や考え、個性などを評価することを目的に行われる試験だ。 これまでにAO・推薦入試を中心に、多くの学校で導入されており、面接官と受験生が直接対面できるのが最大の特徴。 「言葉だけでなく、表情や身振り、手振りから受験生の人となりを総合的に判断できる」といった面接ならではのメリットがあることから、最近では大学の医療系学科や短期大学などの一般入試にも積極的に取り入れられている。
受験生1名に対して、2~3名の面接官が面接を行う。受験生一人ひとりについて、じっくりと評価する。
一度に2~3名から5~6名の受験生を面接するスタイル。質問を1つずつ投げかけて、それぞれの受験生に答えさせる。
複数の受験生を集め、テーマを与えて自由に討論させるスタイル。受験生の考え方や議論のまとめ方などが評価される。
面接を受けるときにあなどってはいけないのが第一印象。
初めて会う面接官に好感を持ってもらえるよう、身だしなみもきちんと整えておこう。
ここをチェック!
必ず聞かれる質問。志望校への熱意や勉強への意欲を表わすことが大切だ。カリキュラムや教育方針、キャンパスの雰囲気など、その学校ならではの魅力を具体的に挙げ、どこに惹かれたかを伝えよう。
「私は中学生の頃から英語が好きで、将来は語学力を生かせる職業に就くのが夢です。御校は語学に関連した授業がとても充実しています。この学校でなら、自分の夢を実現できると思いました」
高校卒業後の進路について、具体的なビジョンを描いているかどうかが問われる。ここで返答に戸惑うと、志望校の学びの内容を理解していないと判断されてしまうので要注意。志望校の下調べはあらかじめやっておこう。
「古典の授業を通じ、日本の古典文学に興味を持つようになりました。御校に入学できたら、源氏物語について研究するつもりです。卒業後は大学院に進み、研究をさらに深めたいと思っています」
受験生の人間性を把握するために投げかけられる質問だ。自分をしっかり分析して、長所と短所を客観的に理解しておき、面接では素直に答えよう。長所について話すときは、少し控え目に表現すると好感度大。
「長所は、ねばり強いところだと思います。中学・高校とバレーボール部の活動を続けてきたおかげで、あきらめずに挑戦し続けることの大切さを学びました。短所は、そそっかしいところです」
「生徒会長として活躍した!」というような大きな実績がなくても大丈夫。自分なりに頑張ったことを、どのように取り組んできたのか伝えよう。具体的なエピソードを盛り込むと、キミらしさがアピールできるぞ。
「2年生のときに、文化祭の実行委員を務めたことです。1学期から企画を練り、夏休み以降はほぼ、毎日のように集まって準備を重ねました。その結果、5000人近くの来場客がありました」
自分の身の回りのことだけでなく、社会の動きにも関心があるかどうかが問われる。日頃からニュースをチェックし、興味あるテーマについては「なぜ興味を持ったのか」「どう感じたか」を考えておこう。
「自然が大好きなので、環境問題には特に関心があります。この前、地元の新聞で河川の汚染に関する記事を読みました。環境を守るために自分に何ができるかを考え、取り組んでいきたいです」
ただ漫然と面接に臨むだけでは合格につながらない。本番で自分の意見をしっかり伝えられるよう、下の3ステップを参考にしてトレーニングしておこう。
まずは面接でよく聞かれる質問をリストアップしてみよう。
たとえば志望動機一つとっても、さまざまな角度から聞かれる可能性がある。質問の内容を文章に書き出して、自分なりに整理しておこう。
同時に、キミ自身のことについても情報を整理しておきたい。
趣味や特技、取得した資格、将来の夢や志望校で学んでみたいことなどを、項目ごとに箇条書きにしてみよう。
次に、キミ自身のことを人に伝える練習をしてみよう。ふだん、キミが何気なく思っていることでも、実際に声に出してみると、
意外と説明が難しいことに気づくはず。
うまく言葉に出して説明できなかったら、あらかじめ、言いたいことを文章にまとめてから、この練習に取り組んでみよう。
起承転結を意識しながら一定の時間内で話す練習をすると、より効果的だ。
本番を想定して、面接の練習をしてみよう。おすすめは、担任の先生や進路指導の先生に面接官役をしてもらって行う模擬面接。 入退室の仕方や返答方法をリアルに体験できるので、実際の面接と同じような雰囲気が味わえる。 言葉づかいや身振り手振りに関して、自分では気づかなかった点を指摘してもらえる効果もある。 雰囲気に慣れるまで、何度でも模擬面接を繰り返そう。