企業が経営にITを導入する際、目的に合ったITシステムを提案するのがITコーディネーターです。IT化で在庫が50%削減される、製品の納期を守ることができるようになるなど、IT活用によるメリットを経営者にわかりやすく説明し、IT導入による今後の経営戦略、在庫管理の合理化などを、企業の将来像に合わせて具体的にアドバイスします。
アプリケーションエンジニアは、情報処理システム開発計画の現場責任者として、システムの仕様を策定し、具体的なシステム設計と開発者の統括を行うのが仕事です。システム開発の中核を担うシステムエンジニアにあたる職業で、プロジェクトマネジャーの指揮のもと、システム設計からシステムの運用テストまでの一連の業務に携わります。
一般ユーザーや企業の社員に対して、OA機器の操作方法やソフトの使い方をレクチャーするのがOA・PCインストラクター。単に指導するだけでなく、対象となる受講者層や到達目標とするレベルに合わせたテキストの作成や、効率のよい授業の構成も策定します。OA機器全般に関する幅広い知識だけでなく、指導力も求められる仕事です。
企業が有するさまざまな統計や顧客情報などを、計算や分析、集計といったデータ処理を施して活用しやすいデータに加工するのがOA・PCオペレーターです。企業の機密事項を扱うこともあるため、責任ある行動が要求されます。WordやExcel、Powerpointなどのアプリケーションソフトについての基本的なスキルが不可欠な仕事です。
一般の人にはわかりにくいトラブルが起こりがちなコンピュータシステムを良好な状態に保つために、ユーザーを巡回訪問して、または要請に応じて、コンピュータの保守・点検・修理を行うのがカスタマーエンジニアの仕事です。そのほか、各種通信機器の設置、コンピュータやシステムに関するユーザーからの問い合わせに対応することも職務に含まれます。
CADとはComputer Aided Designの略で、コンピュータを利用して建築用図面や精密な立体製図や設計図を作成するシステムのこと。設計者の指示のもとCADを用いて製図を描き起こすのがCADオペレーターです。建築物を専門とする建築CAD、機械部品・自動車などを専門とする機械設計CADなど、高度な知識・技術を備えた専門オペレーターもいます。
データベース化された膨大な情報の中から依頼された情報を迅速に検索し、提供するのがサーチャー。情報検索のスペシャリストです。短い時間で効率よく目的の情報を取り出すには、データベース検索に関する知識と技術が必要です。取り出した情報はそのまま提供するのではなく、依頼主の要望に合わせて適切な加工や処理を施したりします。
情報処理システムを導入したり、システムの更新を希望したりする企業の窓口係となり、ソフトウェア開発企業のシステムエンジニアに、開発してほしいシステムの内容や改善してほしい点を伝えるのがシステムアドミニストレータの仕事。システム導入にあたり欠かせない役割を担っているため、近年は企業の分野を問わず需要が高まっています。
システムエンジニアを細分化したものの一つが、システムアナリストです。企業活動の無駄をなくすため、また効率アップをはかるために、企業内のどの部分をコンピュータ化し、またどんなシステムを導入すればよいのか分析し、決定を下すのが主な仕事になります。またその計画をもとに、企業の総合的な情報戦略も提案していきます。
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コンピュータシステムの開発に携わる技術者を総称して、システムエンジニア(SE)といいます。商品の管理、銀行関連業務に必要なシステムなど、企業が求めるシステムをニーズに応じて開発・設計するのが仕事です。また、ゲームソフトなどのプログラム開発においても需要があります。最新技術に対して常に敏感であることが求められます。
OA機器をはじめとする担当商品を熟知し、購入を考える顧客に対して、技術的な説明を含めて商品の提案をし、販売につなげるのがセールスエンジニアの仕事。電気・電子関連機器、IT関連機器といった各種メーカーや販売会社で需要があります。扱う商品を問わず、難しい技術的内容を顧客にわかりやすく説明するテクニックと販売能力が求められます。
インターネットのデータを管理するWebサーバを、不正アクセスやウィルスなどのリスクから守るのがセキュリティエンジニア。セキュリティポリシーを策定したり、リスク分析を行うほか、セキュリティ製品の導入・運用といったシステムの構築も担当します。基本ソフトウェアはもちろん、インターネット、ネットワークに至る幅広い知識が求められます。
顧客情報や商品情報などのデータを管理するデータベースを設計・構築するのがデータベースエンジニア。データベースのみの開発は少なく、情報管理システムを開発する際にデータベースの専門家としてプロジェクトに参加するケースがほとんどです。企業が持つ膨大なデータを効率よく蓄積し、必要な情報を簡単に検索できるシステムづくりに取り組みます。
企業のさまざまな場所にあるコンピュータをネットワークでつなぐと、資源(プログラムやデータ)が共有でき、自由に使えるようになります。資源を共有できるようにネットワークを構築するのがネットワークエンジニアの仕事です。ソフトウェア、ハードウェアの専門知識、機密情報を保護し、外部ネットからの侵入を阻止する技術が必要です。
コンピュータを動かすプログラムをソフトウェアというのに対し、コンピュータを構成する処理装置や記憶装置、入出力装置をハードウェアといいます。これらの設計や開発をするのがハードウェア開発者。ソフトウェアの進歩にともない、ハードウェアもより早くて便利な処理能力を持つものになるよう、既存機器の改良や次世代機器の設計に取り組みます。
プログラマーは、システムエンジニアが書くシステム設計書をもとに、コンピュータに実行させたいことをコンピュータ言語に翻訳する「プログラミング」という作業を行います。正しくプログラミングできているか、何度もテストしながら進める根気のいる仕事ですが、将来システムエンジニアをめざすなら、まずはプログラマーの経験を積むのが一般的です。
新しい情報処理システムを開発しようとするとき、計画や開発方法の作成、進行管理などを行うのがプロジェクトマネジャー。どのソフトウェアとハードウェアを組み合わせれば低コストでよりよいシステムを開発できるかを提案し、プロジェクト全体を統括します。開発プロジェクトの責任者として、システム開発全般にかかわる広い知識が求められます。
パソコンをはじめとする情報機器メーカーのコールセンターなどで、ユーザーの問い合わせに応対する仕事です。パソコンの操作やソフトウェアの使い方がわからず、電話やメールでサポートを求めてきた人たちに、やさしく、わかりやすくアドバイスを行います。また、技術的なトラブルに関する質問については、その原因を突き止め、解決策を導きます。
情報処理技術者試験の1区分。情報システム全体の安定稼動や障害発生時の適切な対応、安全性と信頼性の高いITサービスの提供などに関する能力を問う。
情報処理技術者試験の1区分。情報機器及びシステムの把握や担当業務の遂行及びシステム化を推進するために必要なネットワークなどに関する基礎的な知識を問う。
ヒューレット・パッカード社の専門技術を証明する世界的な資格制度。ハードウェア・サポートなど6つのエリアの中でレベルや製品に応じたコースがある。
データの意味や構造を書き出すコンピュータ言語の一つであるXMLについての知識や技術力をはかる。ベーシック、プロフェッショナルの2段階に分かれる。
Microsoft社が世界共通で提供する、コンピュータや情報システムにかかわる技術者を対象にした認定資格。MCTからMCSAまで内容に応じて8種類がある。
マイクロソフトテクノロジーを活用するITインフラ、データベース設計、またはソフトウェア開発におけるキャリアパスの追求を目的とした資格。
情報処理技術者試験の1区分。携帯電話などパソコン以外でコンピュータ制御されている製品のコンピュータシステムの開発計画、設計・構築・製造の能力を問う。
情報処理技術者試験の1区分。情報技術を活用した基本戦略の立案、情報分析、システムの設計・開発・運用に関して、担当業務に応じた知識・技術を問う。
オラクルデータベースをはじめとした周辺機器とオラクル製品に関する技術力を認定する資格。データベース管理などの3系統に分かれ、それぞれ数段階のランクがある。
情報処理技術者試験の1区分。情報技術に関する用語理解やプログラム設計書の作成、プログラム作成などの能力を問う。主に情報処理技術の基礎力が試される。
コンピュータを使って設計や製図業務を行う能力を評価する資格。基礎、1級、2級、3次元に分かれ、CAD機能やCADシステム、製図の基礎知識などを問う。
業種を問わず、IT業界で働くために必要な実務能力を認定。A+、Network+など、業務内容に応じて19種類の分野に分かれ、それぞれ資格が設定されている。
インターネットの技術力を評価。セキュリティ、アプリケーション開発など10資格があり、指定資格を取得すると各分野のプロフェッショナルに認定される。
ネットワークエンジニアとしての知識と技術を5段階のレベルに応じて認定。ネットワークの運用や構築、セキュリティなどの分野についての能力を問う。
情報処理技術者試験の1区分。情報システム戦略を具体化するための構造設計や、開発に必要となる要件の定義、システム方式の設計など、幅広い知識を問う。
コンピュータ言語の一つであるJavaを使いこなす技術力を認定。Bronze、Silver、Goldの3レベルがあり、基礎から包括的なプログラミング知識まで幅広く問う。
コンピュータを利用した情報処理能力を評価する試験。必要とされる能力ごとに、情報システム試験、情報活用試験、情報デザイン試験の3種類に区分されている。
情報処理技術者試験の1区分。情報システムの脅威・脆弱性の分析やその回避策の立案のほか、技術的に安全性が保証された情報システムの構築に関する能力を問う。
情報処理技術者試験の1区分。データベース管理者としてデータ資源管理、データベースの企画・要件定義・開発・運用・保守に必要な知識・技術を問う。
基礎知識からネットワーク構築・運用まで、IT知識に関するスキルと理解度をはかる検定試験。ベーシック、シングルスターなど4種類のグレードに分かれる。
情報処理技術者試験の1区分。ネットワーク管理者としてネットワーク資源管理、ネットワークシステムの企画・要件定義・開発・運用・保守に必要な能力を問う。
ExcelやWordといった、Microsoft社のビジネス用アプリケーションソフトを一つにまとめたパッケージ製品「Microsoft Office」を適切に利用できる能力を問う。